山田五郎 大人の教養講座 「デ・キリコ展」の楽しみ方から認識のゲシュタルト崩壊
全てのものが意味を失って取り残されたような孤独感。山田さんはよくこうした見慣れた景色が初めて見る景色のような感覚になるゲシュタルト崩壊になるそうでその時の寂しさ孤独感を絵にしたものとして形而上学絵画について説明していた(キリコの手記に書かれた表現を山田さんが解説した結果)。
私は先日のテレビ番組を観たとき認識のゲシュタルト崩壊と言いたくなるようなことが起きた。足元が崩れるような感覚だった。それまでの見方が違った世界観になってしまった。これまでの考え方や捉え方がひっくり返ってしまったような感覚になった。
その番組とは先日の書いたもの 『記憶のメカニズムについて 「“記憶” 未来を切り拓く源泉」 - ヒューマニエンス 40億年のたくらみより』
これまでの世界観が崩壊してしまった認識のゲシュタルト崩壊。抽象概念ではないので本来の意味的には違うのかもだけど。
ひとりひとりの見ている世界が違うということ。そりゃ違ってるだろうとは思ってたけど、これほどに違ってるのかと驚いてショックを受けた。もう思ってた以上に。
違うと言っても同じ世界を見ていてどう思うかの違いくらいだと思っていた。どこをどう見てどう思うかは違ってるだろうけど同じ物を見てどんな事をしたとかどんな人と一緒にいたなどという記憶はその場のその人の現実に起きている違いによる違いであってさほど違っていないと思っていた。それがまるで違っている可能性があることを知ったのだった。
例えば数人でバーベキューをしてる。ある人は一緒にいた人の事など覚えていない。顔も名前も。ぼんやりとした場面で何をしてたかとか火が突然上がった場面で怖かったという記憶ばかり。いやそんなのってあるかな。ある人はその時の天気をよく覚えているとか。それはあり得るな。と、人それぞれに同じ場を共有してても全く違った印象を持った記憶になってる。感情があると強い印象になって記憶に太く刻まれるらしい。それは子どもや高齢の認知症の人などが嫌な感情だけ覚えてて何があったのかは覚えていないという事実を考えれば確かにと思う。
ヒューマニエンスの“記憶”を観たあと山田五郎さんのキリコの形而上学絵画を観てよかった。もしあの記憶についての番組を観てなかったらちょっと何を言ってるのかわからなかったかもしれない。
その人が見える世界の絵が描かれそれを観る人の絵の見えかたもそれぞれまた違っている。
宗教的な表現やスピリチュアルな抽象的な言葉より今回こうした生物としての成り立ち、脳の仕組みを解説され事実を突きつけられた方がわかりやすく納得できた。そうだったのかと。
その後この理解から宗教的な言い回しや哲学的な考え方が腑に落ちてくる。観念的な考えや理屈で考えればたしかにと思ってもどこか確信が持てない。そうかもしれないそうだろうにとどまってたと思う。
千差万別、一期一会。人の数だけ現実がある。人によってはそれって当たり前なことなのかもしれないけど私にとっては想像以上だった。ひとりで立ってる寂寥感のようなものに包まれた。寂しいという感情ではなく。
花びらのようにそれぞれ独立していても根元で繋がってる。紫陽花のような形で私たちひとりひとりが外を向いて世界の目の役割りを担い茎に向かって繋がってる、そんな形を想像する。
違ってることが本能的にわかるからこそ孤独になり、共感したり感動したり理解を求め理解されたと思うとき根元の存在を自覚するようにも思う。
私はあなたでありあなたではない。そんな私たちが生きている地球も宇宙の中に浮かんでいる目なのかもしれない。と空想する。
しかし何のために、という問いは棚に置いたまま。たぶん永久に解決しない。
山田五郎 オトナの教養講座より 期間限定公開の動画だったので現在非公開となったのでリンクを貼らず題名だけ↓
【期間限定公開「デ・キリコ展」の楽しみ方まる分かりSP】シュールレアリズムの先駆けジョルジョ・デ・キリコ!意味不明の現代的絵画の見方がよく分かる【20世紀美術に衝撃!形而上絵画はゲシュタルト崩壊絵画】
アンリ・ルソー の影響で絵のタッチがベタ塗りになっててここにルソー が?と笑ってしまった(笑っちゃいけない)ルソー ほんとに面白い。日曜美術館ならそんな言われ方なんてされないけれど。
YouTubeのコメント欄より
『無意味=あらゆる解釈が可能』
『「答えちゃったら終わり」「意味が分からないからこそどんな解釈も可能。言葉にすると答えが逃げていく感じがちょっと禅問答みたい』
ダダイズムによる影響から全てのものには意味を「失う」から「無い」に変化したそうだ。
この絵をどう観るか→答えが無いから無限の可能性がある。
シュルレリアリズムの先駆け
シュルレリアリストからキリコが絶賛されていたのにその後絶望したと言われるようになるらしい。
デ・キリコとシュルレリアリストとの間に何が起きたのか。私の好みは初期の重めの絵の方です。
こちらも期間限定なのでリンク無しで↓
【期間限定公開「デ・キリコ展」の楽しみ方まる分かりSP②】時代の先駆!ジョルジョ・デ・キリコ 実はポップアートの先駆けでもあった!?
これの前回の動画もとても面白かった。↓
その絵から予測できる天気。
【天気予報の目線でゴッホを見るとどうなる!?】気象予報士・長谷部愛さんと一緒に、あの名画を天候や風の動きからよみときます!ゴッホに朗報も!?【五郎びっくり🤩星月夜・悪魔の風にフェルメールのあの名画も】