困った人とキツネ憑き
しばらく前からマンションのロビーに張り紙がある。その張り紙はロビーの一枚からあちこち目立つ場所にと数枚に増えこの問題は解決されていないとわかる。タバコをバルコニーから落とさないでという注意喚起だ。たしかもう数ヶ月は経っている。
管理人に聞いてみる機会を得たので聞いてみた。どこの階のどこからなのかはわかってるらしい。困ってるのは庭付きの一階の人。いつまでも解決しないのは当人はこの張り紙を見ていないか、見ても気にしてないのだろう。階下に落ちそこの住民が不愉快になっていたり火事の原因になるのではないかと不安になっているのも気がついているのかわかってて大したことがないと思っているのか。
そんな話を聞いていたら実は他にも問題がと話してくれた。
わざわざポリ袋を細かく割いて上から落としてくる人がいるらしい。
一瞬何を言ってるのか意味がわからずぽかんとしてしまった。落としてどうするのかと。管理人が言うにはおそらく管理人アンチの人なんでしょう。ゴミを増やして拾わせると。
言葉を失う。風があれば敷地より外に落ちていくだろう。それとも風の無い時を選んでるのか。イタズラというより嫌がらせ。何が不愉快だったのかわからないけどその気持ちをそんな形にぶつけるのかと思うとゾッとした。そんな人が同じマンションに住んでるのもショックだ。
「ご苦労さまです」と言う言葉しか出なかった。いえいえ話してわかってもらえる人がいるだけで気持ちが楽になりますと言っていた。ほんとにお疲れさまだ。たったひとりでもおかしな言動をしかも自分へピンポイントで悪意を向けているとわかるのはメンタルにきてしまうだろう。
犯罪とまで言えない悪意の行動。他の住民には迷惑にならず警察に通報されない範囲で相手に悪意を伝える方法として選んだ行動。
もし現場を見ることがあれば注意すればいいだろうかと思ってもおそらく住民の目がある場ではしないのだろう。なにかいい方法はないのだろうかと考えてもいいアイデアは思いつかない。
詳しく聞かなかったけど、もしかして認知症だろうかそれとも…。当人も何か抱えて苦しんでるのかもしれない。誰かに何らかの危害を加えようとするのはその人自身が抱えきれないものがあるのだろう。「危害」にまで至れば対処のしようもあるだろうけど実際ご近所問題で逮捕されるような案件も聞いたことがある。近所の人たちがノイローゼになってしまう。そんなレベルの異常さではないにしても、なぜ…と考えてしまう。ゴミを拾わせる姿を見て満足してるのだろうか。どこか異常だ。何かに取り憑かれているのか。
取り憑かれてる?
そういえばこういうのを昔の人は狐に取り憑かれたと言っていたのかもしれない。
その人のせいではなくキツネのせいにする。困った理解し難い異常な行動を取ることをやめさせるのも難しく周囲がお手上げな状態の時、とりあえずキツネのせいにしてしまう。
その人のせいじゃない。人と罪を区別してしまう。その人をそれ以上問い詰めたり追い詰めることなく保留にして様子見とする。その人とその行動は別物として見守る。治れば元に戻ったと認識する。
それはなんて優しい考え方なんだ、と思う。まあそう判断されるとお祓いとかしてたんだろうけど痛いことはしないという前提で。
キツネ憑きについては実際どんな考え方でそう言われるようになったのか調べもしないままの感想だけど村の人間関係を維持するための大いなる昔の知恵なのではないかなどと思い妙に感心してしまった。
タバコを落としてる人も嫌がらせをしてる人も自分がやってる行動を自覚していない点では同じ。
早くキツネ憑きが治りますように。
空と時々の記録 🔗 https://lit.link/kisatomii
No comments yet