流浪の万年筆屋ntさんと選ぶセーラー万年筆太字

流浪の万年筆屋ntさんと選ぶセーラー万年筆太字

手帳の他になんでもがしがし書いたり、シールやマステを貼ったりするのにノートを使っています。以前は方眼罫のものを使っていましたが、今は無地が多いです。トモエリバー(紙の名前)にこだわっているので、入手できるノートを買い集めているとB6~A5くらいの大きさになりました。

すると1ページの面積が広い。スリムタイプのウィークリー手帳を使っているのでとっても広く感じます。そこの細い線で文字を書いていると物足りなくなりました。できればフェルトペンのような太いものでぐいぐいと書きたい。でもせっかくのトモエリバー。それも初代(トモエリバーには製紙の機械や作っている会社の変更などにより、初代、新、Sの3種類があります)の私が一番好きな書き味!フェルトペンではなく万年筆でぐいぐい書きたい!

ところでシステム手帳界では有名なインスタグラマーであり、YouTuberのたけちよさんがセーラー万年筆の「Z(ズーム)」を「太字はいいぞ!」と何度も紹介されていました。

「これだ!」

と思いましたが、広島にも扱いがあるのでしょうか。また、試筆はできるのでしょうか。

というのも最初のちょっとお高めの万年筆を買うとき、試筆はさせてもらったのですが、なんというか本と文房具その他を扱うお店で文房具担当の方が対応してくださり、万年筆の扱いや知識に特化、と申しましょうか、偏愛というかそういう熱や圧をお持ちではなく、購入したあと「思ったのと違う」とがっかりした経験がありまして。

「万年筆を買うときには万年筆に対し愛と熱とおそらく狂気も孕んだ専門的な方にご相談しながら買うのがよい」と思ったのでした。

それから何年かして、結局、ペン先もいじってもらいましたがやっぱり気持ちよく書けず次第に最初の万年筆は使わなくなり、しかし手は「金ペン」の書き心地を求めていたので、神戸の万年筆のお店で対応していただき無事にパイロットの万年筆を買いました。

ところでタイトルのntさんは、以前日本橋高島屋さんのセーラー万年筆売り場にいらっしゃる頃からTwitterで知っていました。ntさんにかかればちょっと見るだけ、買う気はなかったのに「気がついたらクレジットカードを出していた」、「最短距離のATMを案内された」などなどのお客さんとのやりとりを見ていて「うひゃ~!」と思っていました。東京に行ったら日本橋高島屋さんに行っちゃうのかしら、と妄想していましたが、実現にはいたりませんでした。

その後神戸で買った万年筆で満足した私は、新しい万年筆を欲することなくしばらく万年筆の世界から遠のいていました。

しかし前出のたけちよさんのInstagramやYouTubeにntさんが現れ、近年「出張!ntさん」として日本各地で万年筆の販売をされ、他の手帳系YouTuberさんの動画にもntさんが万年筆を滑らかにおすすめしているお姿を拝見するようになり、「これだ!」と思いました。広島か近くまでいらっしゃることがあるかもしれない!

調べると「去年に引き続き今年も…」という感じで2025年秋に広島に出張されていたことを知りました。

今すぐ試したい。しかし万年筆は諸般の事情により年々値上がりしている。慎重に確実に購入したい!

はやる心を抑え、私はntさんが広島にいらっしゃると信じて、SNSをフォローして待っていました。そして今年の野望リストに「ntさんに相談してZを買う」と書きました。

9月末に去年もいらした文具店とntさんのXに「ntさん来広」の情報がポストされました。待っていたよ、あたい!

こんなドラマをかかえ、台風30号が接近する中、会場の多山文具に向かいました。

多山文具さんではntさんはすでに接客中でした。

ホンモノだ!

私の中では芸能人の方と同じ扱いでございます。SNSで見ていたあの口調とお声です。うっひゃ~!

でも大丈夫。ntさんは「見るだけでも大丈夫。買わなくてもいいんです」とSNS内で何度もおっしゃっていました。それは本当だと思います。なので、私は「やっぱり違った」と思ったら「今回はやめておきます」ときちんと言える、という気持ちも持っていました。

一方で、ntさんなら「やっぱりそうですよねぇ。私もそうだと思ったんですぅ。それ、いいですよねぇ」というツボを押してくれるはずだし、別の提案もしてくださると考えていました。

私の番になりました。Zが試したいこと。太字でぐいぐい書きたいこと。無地のノートを使っていること。などをお話しました。

ntさんは「自分も緊張しています」とおっしゃっていましたが、それはホントでそれは私の緊張を和らげるためなんだろうなぁ、と勝手に思っていました。私は緊張はしたもののガチガチになることなく、自分の思っていること、感じていること、ここにどうしてやってきたのかをお話することができました。また、自分が普段使っているほぼ日手帳weeksMEGAスニーカーも持っていき、試し書きもさせていただきました。

まずはZを試筆させてもらいました。びっくりするほどインクがたっぷり出ます。

そのあと長刀も試させてくださいました。こちらもよかったのですが、私はやっぱりZがよかったです。

やりとりをしながら、ボディの色を選ぶことになりました。色は柔らかな白のアイボリー、今私が使っている万年筆によく似たブラック(金のパーツが映えます)、臙脂に似た赤のマルンの3種類です。今の手帳が赤なので、ntさんはマルンを勧めてくださいましたが、「来年の手帳はライムグリーンなんです」と言うと「ならば白ですね」と白軸大好きアピールつきでお勧めしてくださいました。

ここでちょっと悩みました。白もかわいい。だけど、一番自分の手に馴染んだのは黒。しかし今持っている万年筆とそっくりじゃん。

しばらく考えましたが、手に馴染む黒にしました。

カートリッジではなくボトルインクを使うのでコンバーターも買いましたが、パーツがシルバーとゴールドがあり、ゴールドは少しだけ高いのです。軸の内側のものなので隠れてしまいますが、ntさんは「ゴールドだとテンションが上がりますよね」とおっしゃい、「ntさんならゴールドを勧めてくださるぞ!だって、細部にまでこだわりポイントを教えてくださるんだもの!」と思っていたので、楽しくなってしまいました。そしてゴールドにしました。

とても楽しい時間でした。

帰宅して、Zにインクを飲ませ、初代トモエリバーに書いてみました。とても楽しい。手が楽しい。

実は私にとって初めてのセーラー万年筆でした。

これまでも1~2度セーラーかパイロットかの二択を迫られることがありました。私の好みで狭めていくとそこにたどり着いたのです。ほとんど違いがなかったのですが軸の長さがセーラーが短く、私には長いほうがフィットする感覚があったのでパイロットを選んでいました。

手持ちのパイロットとセーラーの万年筆を比べるとセーラーの万年筆はパイロットに比べて華奢な印象でした。そのぶん軽いせいか、キャップをおしりにつけて書いていました。パイロットの万年筆はキャップをつけたままだと私には重く、いつもキャップははずして書いています。

こんな違いもあるのだなぁ、と思いながらにやにやしていました。

ちなみにですが、黒軸の万年筆は同じZでも白と臙脂とはペン先が違うそうです。メッキが違うので色が違う。そして1911の刻印が入っていること。今はもうその刻印はされていないそうです。

■ntさんのX

■たけちよさんの「太字はいいぞお!」ZおすすめのnoteとYouTube

■セーラー万年筆のペン先について

SNSなどで見慣れた、ntさんの接客中の試し書きの紙と万年筆を置くふかふかのいれもの。ホンモノだ!
写真をネットにあげることはntさんから許可をいただいております
見て!もうモデルさんじゃん!白軸大好きはーとの素敵なお姿
こちらのイラストもネットで見てた作品だ!
多山文具さんには来店記念スタンプがあります。ほぼ日スニーカーと野帳に押しました。
試筆した手帳のページとZ(黒・金)とコンバーター(金)
1911の刻印と錨のマーク。フォントも素敵
保証書のサインがぷりちーらぶりー
ぐいぐいのびのびとトモエリバーノートに書きました

世界の涯てでお茶を飲む

キリエの日々

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