【ネタバレあり】映画「ディスクロージャー・デイ」感想 感想 第1回 / 全1回

【ネタバレあり】映画「ディスクロージャー・デイ」感想

時深(ときみ)

映画「ディスクロージャー・デイ」を鑑賞してきた。
ここからはネタバレありで、ふわふわとした軽い感想をまとめていこうと思う。

この作品を通して浮かんだ問いかけ
・知られてもよいことは、知られるべきで、広まるべきなのか?
・知ることと共感することの違いは?

※以下重大なネタバレあり※ (クリックすると展開します)

まず最初に言いたいのは、私はこの作品を映画館で観てよかったと感じていること。

おそらくこの作品の雰囲気は、私にとってアトラクションであり、大きなスクリーンで体験することに意味があったように思う。

構成としては、全体をとおして、随分親切に話してくれるんだなと思った。数々の証拠もあるし、動画に対して「AIのフェイクではない!」なんて言い出してくれる登場人物もいるし、実際に宇宙人はあらわになる。今回はたまたま上映時間の都合で吹替版を観たのだが、言語的な演出要素もあったため、字幕でも観たかったかもしれない。

あの作品を楽しもうとするとき、宗教観も一つの要素になるのではないかと感じた。私にとって、「神は唯一の存在でないこと」は大きかったかもしれない。神の存在を根底から揺るがされるような衝撃的な情報を開示するという体験に対して、(残念なことに)私はあまり当事者として存在できなかった。

でも個人的には、ジェーンと修道院のシスターさんとの対話が本当に大好きだった。「神は人のものだけでない」、「あなたは神への信仰心は失っていないが、人への信頼感は失っている」。シスターさんのことばは胸にしみたし、ジェーンも最後に結論を付けて、「真実を言って」とマーガレットにデバイスを渡す展開はマジでアツかった。

ダニエルからはあくまでデバイスを渡されただけなのに自然とそうするのだから、マジですごいなと思った。

この作品を通して浮かんだ問いかけ

・知られてもよいことは、知られるべきで、広まるべきなのか?
私は、大きな真実を前に、それが極度に秘匿されるべきだとも思わないし、かといって必ず世に広めなければとも思わない。知る権利を持つものに対して、十全にひらかれるべきこととはなんだろう。そういうことを改めて考えるきっかけになった。まだ答えは出ていない。

もしも私があの作品のなかのモブの1人で、生中継を見ていたとしたら、見たときには「本物」だと自覚しながらも、すぐには当事者意識を持てないような気がする。その後宇宙人との親交が深まり、テクノロジーが進化するなどして文明やさまざまなバランスが変わり、たとえば経済的影響が訪れ、近くのスーパーでとんでもない物価高を実感したころに、もしかするとやっと当事者意識が持てるかもしれない。私はそういう風に考えた。

・知ることと共感することの違いは?

宇宙人によってもたらされた「人を知る」能力の話や、「共感」の文脈で考えたことがある。

個人的に、人の人生がまるで自分のことのように流れ込んでくる(ダイブ・イン)能力は、現象として「知る」ことであり、「共感」とは違うように思う。

個人的な意見だが、共感とは「知り尽くさない」前提のもとで、「知ろうとする」がゆえに生まれる、要は「違う状態で相手に寄り添おうとする」ときに生まれるものなのではないかと思うのだ。

つまり私の解釈に照らして考えると、マーガレットが得た能力は本質的に「知る」ことの域を出ないことになる。もしも宇宙人が、「共感が進化に重要な意味を持つ行為である」という主張をもとに、マーガレットにあの能力を与えたのだとしたら、きっと私とは見解が違うということだろう。

そしてマーガレットの能力は、作中では人々の困りごとの解決に能力が使われており、能力としてとてもメリットのあるように見えたが、これから宇宙人の存在が広まって、より多くの人に知られ、能力がもたらされることで、どんな使われ方をするだろう。私はあまり良い想像ができない。

この作品はハッピーエンドなのか?

「知られるべきことが世に広まった」ととらえればハッピーエンドだし、

「知りたくなかった人にも真実を押し付けた」ととらえればバッドエンドだろうと考えている。

私はまだこの答えを見つけられていない。

この作品がどのような終わりに見えるのかは、先述の「知られてもよいことは、知られるべきで、広まるべきなのか?」という問いにある程度の答えが出てからだと思う。

この作品から投げかけられた問いかけについて、私はもう少し、考える時間をもらうことになるだろう。

以上です。
こうして感想をざっくばらんに話して公開した経験はあまりないので、どうかお手柔らかに……あたたかく見守ってやってください。
気にかけてこの記事を開いてくださったかた、感想を読んでくださったかたも、ありがとうございました。

時深(ときみ)
時深(ときみ) @polasleep.bsky.social

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