没後30年 菅井汲 / 広島県立美術館
菅井さんの作品を見ると、背筋がピッとする。
小学生用のものさしとコンパスではなく(ちなみに「ものさし」は広島弁。定規のこと)製図道具を使って引かれた線。数学の図形の技術を使って計算されたような幾何学的なデザインのような…(このあたり、知識が乏しいので言い切れない)。均一に塗られた巨大な面。
これらが私に「正確さ」をぴりぴりと示してくる。
一方でフリーハンドで引く線のことを考えていた。うねうねした線。歪んだ丸。塗りむらがある面。私がなじみがあるのは断然こっちだなぁ。
「うわっ」と声が出たのは、「U字型立体」の大きい作品。独特の朱色に、一部白地に黒いストライプで塗られた大きな「U」だ。真ん中に座って左右に揺らしてみたい衝動に駆られるもの。
なぜ声が出てしまったのかわからないのだが、なんというか、これまで菅井さんの平面の作品を数点見たことがあったが、立体作品を見て、なぜか「ホンモノだ!」と思ってしまった。テレビの向こうのものが目の前に現れた、そんな感覚だった。すごく不思議だった。
公式サイトの「菅井汲」展覧会の個別ページは準備中になっていた。サイバー攻撃や脆弱性が見つかったPHP問題などが関係しているのかもしれない。
写真は最後の部屋だけ撮影可能だった。
次回の「コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画」の前売券も買った。
なんでこんなに広島県立美術館が菅井さんの作品を所蔵しているのかと思っていたら、奥様の光さんが広島の出身で、それが縁で遺族から作品の寄贈があったそうだ。
2階の「所蔵作品展」にも本編の続きを見ているような、比較的小さめな菅井さんの作品がたっぷり展示してあった。
ちなみに所蔵作品展も菅井さんにちなんだ内容になっていて、これまでは「比較的いつも同じような作品が展示されている」という印象からがらりと変わって、知らない作品もたくさんあった。
キリエの日々
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