ゼンリンミュージアム / 小倉
地図は読めないけど、地図が好き。
ムーミンやゲド戦記、ドーム郡物語などの本の表紙を開くとすぐに地図のページがあるとわくわくしてしまう。
現実的に地図を使うというより、想像の中の物語がぐっと現実味を帯びた気になったり、あるいは装飾性の高い地図にうっとりしたりするのが好きなのかもしれない。
こういうわけで、北九州にある地図の博物館「ゼンリンミュージアム」には随分前から行きたかった。
受付を4階ですませ、ショートムービー(15分くらい)をシアターで見たあと、展示がある14階に移動。
ムービー内で説明があったように、「ことばが使う前から地図は使われていた」という導入から始まり、ヨーロッパの地図はヨーロッパの人たちが知らない土地についての漠然としていた情報から大航海時代を経て、どんどんと正確な地図になっていく。そんな世界の情勢の中で日本では、日本での地図の発達と、我らが伊能忠敬の地図作成、鎖国開国戦争を経て、今現在、紙からデジタルの地図へへの変化が、これでもかというほど、もりもりたくさんの地図とともに(複製もあるが現物も多い。ゼンリンミュージアムの所蔵品の数、すごそう)展示してあった。
また、定期的に企画展が開催されていて、私が行ったときは「魅せる地図 古地図×装飾×印刷」だった。きゃああ、私の好きなものまとまってどかんときたぞ!
ちなみにチケットを購入するとホルダーつきで渡される。ホルダーのデザインは企画展ごとに変更される。
ヨーロッパの古い地図は着色されでデコデコに装飾されていて、そこに描かれているものはその時代や人たちの考えなどを反映しているし、細かく美しい地図を作るには印刷技術の発達も必要だったというのを見て「ほんまじゃあああ!地図、ある程度量産できないと共通の情報として使えない…(コレクション的な意味もあったかもしれないけど)」を感動しまくりながら見ていた。
まだよくわからない海の果てには海獣やセイレーン、風の神様などが描かれていた。
一番私の心をわしづかみにしたのは「コンパスローズ」。東西南北を示すものでぎざぎざの太陽みたいなものが多いが、これを「コンパスローズ」という名称なんだというのも初めて知ったし、なんだかこれが基本となって地図と現在地をすりあわせていく作業のことを考えるとぎゅーんとぎゅーんとなった。
私は船や飛行機を扱わないけれど、なにもないところでぽつんといるところで「自分がどこにいるのか」を把握するためには位置を知るための技術(六分儀の使い方、とか?)とこの「コンパスローズ」が重要だったのではないかっ!となぜか異様にひとり熱くなりながら見ていた。
地図を持たず、必要な情報は現地で入手しながらスペイン巡礼をしたけれど、「どこそこのバル」のチラシについた小さな地図でさえ私の情報源となり、後半では小さなガイドブックをもらいようやく「地図上で自分がどこにいるのか」が明確になると、大きな安心感につながった。そのこともちょっと思い出していた。
その次が伊能忠敬の地図作成であり、そこからのシーボルト事件などのことが私の中でぐいぐい来て、「やだ、もう泣きそう!」と思いながら展示を見ていた。冷静な部分では「世界史、日本史、地理、もうちょっと真面目にやっときゃよかった!!!」って強く強く思った。
いちいちスマホで調べながら見ていられないんだもん、展示数多いし、情報量多いし。解説も丁寧に書かれているけれど、自分の基礎力の足りなさを痛感した。
こうやって、お腹いっぱい地図を堪能し、休憩スペース Ligare(リガーレ)で一休みすることにした(利用者は買い物や飲食しなくても利用できる)。旅の最中、一度も紅茶を飲んでいなかったので紅茶も飲むことにした。半セルフでルピシエの紅茶だった。200円。
窓が大きく取られていて、そこからはJR小倉駅から北の海や門司のあたりが見えた。受付の方が「景色案内図」を持ってきてくれた。快晴で眺めがよく、とにかく歩き回った2日間の締めとなる場所だったので、ゆっくりと座って過ごした。と言っても、野帳を書いたり、SNSにポストしたりいろいろ忙しくしていた。
見終わったら、1階の Map Design GALLERY でお買い物をした。全ての都道府県のグッズがあるって楽しいね!



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