旦過市場の旦過うどん / 小倉 小倉旅2026 第5回 / 全5回

旦過市場の旦過うどん / 小倉

小倉に行くことを決めたとき、SNSで緩く「おすすめの場所はありますか」と質問してみたところ、「旦過市場」を教えていただいた。

市場大好き!アーケード街も大好き!

なんでしょうかね、あの生活感満載の空気!あちこちで市場に行くたびに「ああ、なんで私はここに住んでいないんだ!」とひどくがっかりする。市場で見かけた新鮮なお魚、かごに盛られた野菜や果物、その土地のお惣菜などを思う存分買うわけにはいかないからだ。

本気で1週間くらい、キッチン付きの宿で暮らしたくなる。

旦過市場は魅力的だったので、できるだけここで食べたいなぁ、と考えた。公式サイトをちらりとながめ、一番心ひかれた「旦過うどん」に行くことにした。

初日、ホテルに荷物を預け小倉城や小倉城庭園を見ると、12:00も大きく過ぎていた。ぽちぽち雨が降ったりやんだりしている厚く重い雲の下、観光案内所でもらった地図とGoogle マップとで(ここまでしてもちょっと迷いながら)旦過市場に向かった。

橋はあるけど、川は途切れていた。きっと暗渠になっているんだ。「ブラタモリ」で得た知識を元に想像しながら川のそばの市場の入り口に到着した。

市場は大きなアーケード街と大きな道路を経てつながるように伸びていた。平日なのに活気がある。そして「ああっ、いちじく!1パックいただきたい!うおおお、そのお魚、買って帰りたい。大量のすだち、ほしい!」と大興奮しながらも、とにかく「旦過うどん」を目指す。

サイトやSNSでたくさん言及されていたとおり、お店の前の大鍋でたっぷりのおでんが煮てあった。私はたまごと野菜天を頼み、案内されたカウンター席につき、ごぼう天うどんを注文した。が、「うどん売り切れです」と言われて、なかなかのショックを受けた。「そばならあります」と言われるが、どうしてもうどんを諦めきれなかった。

そこで次に目に入った「ミニちゃんぽん(麺半分)」を注文した。ビールが飲みたい気分にもなったが、この日はまだまだ気温が高めで、これでアルコールを入れて歩き回れば危険だと思い、飲むのをやめた。

先におでんが来た。おだししみしみうまうまおでん。「ああ、このおだしの味ならうどんはさぞかし美味しかろう」と恨めしい気持ちと美味しい気持ちが入り交じりながら食べる。おいしい。大根も巾着も食べたかったよ。

そしてやってきたミニちゃんぽんは「ほんとにミニですか?」という迫力があった。食べても食べてもなくならない。こちらもさきほどのおだしとはがらりと変わるが、うまみいっぱい。野菜たっぷり。旅先で困るのは野菜不足と量の多さ。こんなに野菜を食べるとは思わなくて、嬉しく思った。

お腹がぽんぽこりんになって、店を出た。

2日目もホテルから30分以上歩いてTOTOミュージアムに行き、北九州市立埋蔵文化財センターでたくさんの出土品を見ると12:00すぎているではないか。

さて、そろそろお昼ご飯を食べなくちゃ。このあと、この旅の大本命「ゼンリンミュージアム」に行くんですからね。で、どこでなにを食べる?

浮かんできたのは、昨日食べ損ねた旦過うどんのごぼう天うどん。

でも、せっかくの旅だよ。いろんなものを食べたいじゃないか。うどんにしても資さんうどんってテもあるしさ。ほかにもいくつかGoogleマップにピンを立てたよ。

脳内会議が始まるが「いや、あたいは旦過うどんを食べるんだ。あのうどんだって本命だったじゃない。旦過市場を調べるとかならずおでんとうどんが出てきたじゃん!イケてる旅とかたくさんのことを体験した旅じゃなくて、自分の本能のままに選択する生き方にするって決めたじゃない」と話が徐々に大げさになっていったが、ルートからちょっとはずれてまた旦過市場に向かった。

昨日より早い時間。うどんが売り切れていないことを確認し、私はまたカウンター席に座り、ごぼう天うどんを注文した。

やっとやっとやってきたごぼう天うどんは、リボンのように薄切りにされたごぼうの天ぷらは香り高く、ぱりぱりとしてうまい。そしてやっぱりおだしはうまい。おうどんは九州のおうどんだからやわらかい。これこれこれぇぇぇぇ!

薄い色のうまみたっぷりの優しくて奥が深いけれど、「これが普通。これが日常」みたいな肩の力が抜けるようなお汁がおいしくて。ちょっと体調が優れないときやちょっと落ち込んだときに食べたくなるおうどんだった。

テーブルの上にはいくつか調味料が置かれていたが、うどんを途中まで食べ、それから青唐辛子を振りかけて食べた。ぴりっとシャープな辛さ。

周りを見ると「ごぼう天肉うどん」を食べている人が多かった。お肉のぶん、ごぼう天は少なめ。お肉もごぼうも食べたい人はそちら、ごぼうをたっぷり堪能したい人はごぼう天うどんがいいな。私は何も考えず、ごぼう天うどん一択だったけど。

お腹も心も満たされた。やっぱりここのおうどん、食べたかった!食べる選択をしてよかった!食べられてよかった!

大満足でお店を出て、ゼンリンミュージアムに向かった。

■小倉旅の日程

この橋を渡ると旦過市場がある。この反対側には川は続いていない。多分暗渠になっている。
曇天で雨もぱらぱらしているので、カメラの設定をいじれずそのまま撮影。暗い。
あちこちで見た旦過市場の幟
店頭の写真は人がいっぱい写ってしまうので撮影を諦めた。舌代(ぜつだい)とは「メニュー」のことらしい。
お皿の模様と一体化しているおでんのたまごと野菜天
卓上の調味料もうきうきしちゃうポイント
ミニちゃんぽん。言われてみれば麺が少ない気もするが結構なボリュームだよ
向こうに見える橋が1枚目の写真を撮った場所
旦過市場にはいくつか入り口がある
旦過市場の圧が強い自動販売機
2回目の旦過うどん。店の外で待っているときにアーケードを撮った。
どれも優しそうなうどんとそば
大根と厚あげとすじと… 日本酒と一緒に食べたいおでん
ついに食べられたごぼう天うどん。手打ち。

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キリエの日々

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