米国政治キーワード(15)連邦司法省と法執行機関、検事制度について
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特異な警察制度
アメリカには日本の警察庁にあたる統括組織が存在しない。そのため、全米の犯罪・警察統計は存在するものの限定的であり、網羅的なデータ収集はできていない。司法省が試みた例もあるが、予算不足や自治体警察による報告漏れなどにより、不十分に終わった調査が多いのが実情である。連邦捜査機関の主な権限は連邦犯罪の捜査に限られており、自治体警察とは並立関係にあるため、時に管轄権を巡る争いすら生じる。
連邦の司法省と法執行機関
連邦司法省(DOJ)は連邦検察も管轄しており、その直属の捜査機関としてFBIを傘下に持つ。司法長官(Attorney General:連邦政府閣僚の中で長官に"Secretary"を用いない数少ない役職の一つ)は、連邦検察の責任者としての立場も兼ねており、重大な連邦犯罪捜査の際には自ら声明を発表することが多い。
また、アメリカの連邦省庁の多くは独自の警察組織を有している。軍はもちろんのこと、農務省傘下の連邦森林局のような機関であっても独自の法執行機関を置き、管轄内の犯罪捜査にあたっている。
自治体・大規模公的施設の法執行機関
州・郡・自治体もそれぞれ独自に警察や保安官(Sheriff)、法執行官を置いて犯罪捜査や交通取締りにあたっている。さらに、大学警察や鉄道警察(例:アムトラック警察)のように、大規模な公的施設やインフラが独自警察を設置しているケースも珍しくない。アメリカの自治体警察の長は、自治体首長や公安委員会に類似した組織による任命、あるいは選挙によって選出される。州警察に関しても「ハイウェイ・パトロール」や「ステート・トルーパー」など様々な名称が存在し、担う任務の範囲も州によって異なる。このように、法執行機関は連邦・州・自治体・大規模公共機関においてそれぞれの管轄権を有し、非常に複雑に絡み合っている。
連邦検事と州検事
なお、刑事裁判で訴追を担う検察は、連邦検事と州検事に分かれる(連邦法管轄の訴追は連邦検事の役割である)。州の検事制度は各州で異なるが、州検事や郡の地方検事(District Attorney)などを置いており、その多くは公選制を採用している。また、州検事部門のトップ( Attorney General of the State )は「州司法長官」「州検事総長」「州検事長」などと訳されるが、連邦司法長官と同様に「州における検察の最高責任者」であるという構造は共通している(なお、このポストは住民による直接選挙、または州知事による任命のいずれかで選出される)。
アメリカ合衆国における連邦法執行 - Wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Federal\_law\_enforcement\_in\_the\_United\_States#Department\_of\_Education
朝「えみり既読おそーい」(『違国日記』6巻より)
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